干渉計
ガイダンス
干渉計の実験方法
干渉計を組立てて本格的な実験に入る前に、干渉計の特徴を掴む簡単な実験をやってみては如何でしょうか?
教科書や計算式からでは得られない、たくさんの情報が得られます。
ここでは、特殊な道具を使わなくても簡単にできる4つの実験方法をご紹介します。
縞のコントロール
ミラーの回転とアオリを調整して、干渉縞の方向を変えます。さらに縞の間隔を広くして、全面が均一な明るさになるように超微調整します。
縞の本数は2つのビームの交差角度を表しています。縞が0本は、完全に平行になっていることを示しています。
つぎにミラーを回転させて干渉縞の本数を増やしていきます。干渉縞の本数から角度を求めることができます。
位相シフト
0縞の状態で片方のミラーを光軸方向に軽く触れる(押す)と、干渉縞の明るさが激しく変化します。干渉縞が明るく見えるときは、2つのビームの位相が一致したときで、暗く見えるときが半波長位相がずれて打ち消しあっているときです。
レーザ波長の半分の距離を動かすと、明暗が一順します。
空気揺らぎ
干渉計の一方の光路の下から手をゆっくり入れると、干渉縞が揺らぐのが観察されます。掌の温度で空気が暖められ、空気の屈折率が陽炎のように変化するためです。掌の近傍では干渉縞が掌の熱によって、大きく曲がっているのが観察されます。
ミラーを歪ませる
干渉計のミラーホルダーで、ミラーを固定しているミラー押えネジ(セットボルト)を強く締めたときと、軽く締めた時で、干渉縞の形が変わて観察されます。強く締めるとその応力でミラーが歪み、反射面が平面の状態から変形します。人には検知できない微小な変形ですが、干渉計では干渉縞の大きな変化として観察されます。