アプリケーションシステム
バイオフォトニクス
赤外線利用の遺伝子発現システム IR-LEGO Systems
顕微鏡下で狙った細胞の遺伝子を発現させることが可能なシステムです。
- 近赤外レーザ(1480nm)による局所加熱方式です。
- 顕微鏡利用により狙った細胞の遺伝子を発現が行えます。
- 倒立型顕微鏡、正立型顕微鏡への接続が可能です。(オリンパスIX・BXシリーズ、ニコンTi・TE2000シリーズ)
IR-LEGO とは?
赤外レーザ誘起遺伝子発現操作法(Infrared Laser-Evoked Gene Operator ; IR-LEGO)は、産業技術総合研究所の弓場俊輔博士を中心とした研究チームによって世界初の技術として開発されました。この技術は、遺伝子組換え生物を構成する単一細胞を赤外レーザで加熱することによって、導入した熱ショックプロモーター支配下の任意の遺伝子を任意の時間に誘導する方法です。実験対象とする生物は、その内部に赤外レーザが集光でき、熱ショックプロモーターが機能するような遺伝子組換え生物であれば、特に生物種を選ばない上に、レーザによる光毒性が無いことからその効果に高い再現性も有し、今後、遺伝子機能を探る新しいツールとして普及が大いに期待されるものです。
品 番 | 機器構成 |
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IR-LEGO-490 | 490mWレーザ・CW/電動フォーカス |
IR-LEGO-490/P | 490mWレーザ・CW&パルス/電動フォーカス |
IR-LEGO-200 | 200mWレーザ・CW/電動フォーカス |
IR-LEGO-200 | 200mW, CW laser/Electric focus |
R-LEGO-200/P | 200mWレーザ・CW&パルス/電動フォーカス |
Part Number | Equipment Configuration |
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IR-LEGO-490/mini | 490mWレーザ・CW |
IR-LEGO-490/mini/E | 490mWレーザ・CW/電動フォーカス |
IR-LEGO-490/P/mini | 490mWレーザ・CW&パルス |
IR-LEGO-490/P/mini/E | 490mWレーザ・CW&パルス/電動フォーカス |
IR-LEGO-200/mini | 200mWレーザ・CW |
IR-LEGO-200/mini/E | 200mW, CW laser |
IR-LEGO-200/P/mini | 200mWレーザ・CW/電動フォーカス |
IR-LEGO-200/P/mini/E | 200mWレーザ・CW&パルス |
LMS-AD-NI-BP | 200mWレーザ・CW&パルス/電動フォーカス |
LMS-AD-OL-BP | アダプタ・ニコン用(Ti、TE2000対応) |
LMS-AD-OL-RP | アダプタ・オリンパス用(IX73、IX83対応) |
人工的に熱ショックで発現する遺伝子を受け継がれた各種生物(細胞)を使用し、白矢尻部に赤外レーザを照射。
A) 線虫(C.elegans)の神経細胞(GFPでマーキング)に赤外レーザ照射してRFPを発現誘導した例。白矢印は未照射の神経細胞。レーザ照射された神経細胞(白矢尻部)と、そこから伸びる神経軸索にRFPによる赤色蛍光を認める。
[ 写真提供 ] 名古屋大学 鈴木基史博士、高木新博士
B) メダカ(O.latipes)の稚魚の松果腺に赤外レーザ照射してGFPを発現誘導した例。
[ 写真提供 ] 産業技術総合研究所
出口友則博士、基礎生物学研究所 亀井保博博士
C) ゼブラフィッシュ(D.rerio)の稚魚の網膜の一部に赤外レーザ照射(2ヶ所)してKaedeを発現誘導した例。Kaede発現後に一部をフォトコンバージョン(紫矢印)
[ 写真提供 ] 兵庫県立大学 伊藤真理子、八田公平博士
D) シロイヌナズナ(Arabidopsis thaliana)の側根部に赤外レーザ照射してGUSを発現した例。
[ 写真提供 ] 基礎生物学研究所 浦和博子博士、岡田清孝所長